巫（ふ・かんなぎ）巫女（みこ）

古来、神の言葉（神託）を得て他の者に伝えることが役割とされていたが、近代に入ってからは神社に於ける女性の奉仕区分として変容した。

柳田国男・中山太郎の分類によると、概ね
朝廷の神和ぎ（かんなぎ）系巫女と
民間の口寄（くちよせ）系巫女に分けられる。

また、日本に限らず海外の女性シャーマンも巫女と訳されることが多い。琉球神道では神人（かみちゅ）と呼ばれる。

古代
古神道において神和ぎ（かんなぎ）という神を鎮める様々な行為がなされていた。

そのなかで特に、祈祷師や神職などの人が御霊代（依り代）となって、神を自らの身体に神を宿す、いわゆる「神降し」や「神懸り・神憑り（かみがかり・神霊の憑依）」の儀式を巫（かんなぎ）といった。これを掌る女性が巫女の発生と考えられ、卑弥呼などがその代表的な例とされる。

古語では巫（ふ・かんなぎ）と呼称され、男性でその様な祭祀に仕える者は覡と称される。

巫 - Wikipedia　

『古事記』・『日本書紀』に記される日本神話では、天岩戸の前で舞ったとされる天鈿女命の故事にその原型が見られ、また、『魏志倭人伝』によると、卑弥呼は鬼道で衆を惑わしていたという（卑彌呼 事鬼道 能惑衆）記述があり、この鬼道や惑の正確な意味・内容については不明ではあるものの、古代に呪術的な儀式が女性の手によって行われた事が伺える。

平安時代には神祇官に「御巫（みかんなぎ）」や天鈿女命の子孫とされた猨女君（『貞観儀式』）の官職が置かれ、神楽を舞っていたと推定されている。

神楽（かぐら）は、神道の神事において神に奉納するために奏される歌舞。

平安時代末期の藤原明衡の著である『新猿楽記』には、巫女に必要な4要素として「占い・神遊・寄絃・口寄」が挙げられており、彼が実際に目撃したという巫女の神遊（神楽）はまさしく神と舞い遊ぶ仙人のようだったと、記している。

巫 - Wikipedia
巫は一般には、次のような存在と受け止められている。
神や精霊など、神界・霊界・自然界の超物理的な存在と交流する力または立場を持っている。この交流を交信ともいう。

巫は一般には、次のような存在と受け止められている。
神や精霊など、神界・霊界・自然界の超物理的な存在と交流する力または立場を持っている。この交流を交信ともいう。
祈祷などの手段で己の意識を神懸かりの状態（トランス状態の一種とも言われている）に置き、交信する対象の存在に明け渡すことで、対象の言葉（託宣、神託）を知ったり人々に伝えたりすることができる（伝えることを役割とする）。

憑依 - Wikipedia
職業霊媒のように、人間が意図的に霊を乗り移らせる場合もある[2]。

何らかのメッセージを伝えるために憑くとされている場合もあり、あるいは本人の人格を抑えて霊の人格のほうが前面に出て別人になったり、動物霊が憑依した場合は行動や容貌がその動物に似てくる場合もある。

すでに人類の歴史の初期段階から、忘我状態に入りなにかしら価値ある情報を得ることができるらしい人がわずかながらいることは、知られていた。